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一つ先行く企業は始めています。
OneDougaで一つ先のビジネスへ。

OneDouga(ワンドウガ)は、

ビジネスモデルやご予算、
規模などに合わせて選べる
法人向け動画配信サービスです。
データを反映した個別動画をはじめとしたさまざまな機能の提供から
配信・データ取得、
社内システムやWebとの連携まで、
ALL in ONEで実現。
すべて自社開発により、
2016年から多数の実績を重ねています。

給湯器トップブランド 「ノーリツ」のマーケティング戦略
~「OneDouga」パーソナライズド動画でBtoBtoCの課題を解決~
[後編]

写真左から株式会社ノーリツ マーケティング本部ブランドマーケティング推進室 宮田朝衣さま、同本部マーケティング企画部 企画室長 清水敬介さま、共同印刷株式会社 OneDougaチームリーダー 磯野周司、同チーム 満尾崇 前編では、株式会社ノーリツ マーケティング本部 マーケティング企画部 企画室長の清水敬介氏に、創業の理念に根付いた確固たる企業アイデンティティを起点としながら、新たな領域を切り開くために求められるマーケティング戦略と、デジタルコンテンツの有効性について、Hint Clip編集長の杉山がインタビューしました。後編では、実際に共同印刷開発の「OneDougaクラウド」パーソナライズド動画が、ノーリツさまの戦略に果たした役割と実際の効果について、ハイブリッド給湯システムの販売促進に当社サービスを採用した背景や、今後のデジタルコンテンツの可能性などについてお聞きします。 国内運用実績 No.1 One to Oneコミュニケーションに最適な動画ソリューション 企業と生活者のコミュニケーションが「One to One」へシフトしていくなか、「パーソナライズ」と「動画」を組み合わせた「パーソナライズド動画」が注目されています。OneDougaはパーソナライズド動画の制作と配信、視聴履歴分析を簡単に実現できる動画ソリュと配信、視聴履歴分析を簡単に実現できる動画ソリュ。 詳細はこちら 経済性だけでなく、レジリエンスな社会に貢献するハイブリット給湯機 杉山:貴社の製品のなかでも特に「ハイブリッド給湯システム」は、経済性・環境性に優れた高付加価値な製品だけに、説明が難しいのではないでしょうか。清水:このシステムは、ヒートポンプ技術の進化によって、大幅にエネルギー効率が良くなり、環境的にも経済的にも大変優れています。しかし、寒冷地などでは放熱しやすいため、地域によって数値上の性能に差が出てしまい、経済性の訴求が難しいという課題がありました。とはいえ近年では、国策もあって太陽光などを利用したZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)や、レジリエンス(災害時にもライフラインを維持できる強靭性・対応力)を備えた住宅が急増しています。そのため、こうした住宅との相性が良いハイブリッドシステムの性能をきちんと伝えるのは、ビジネス上のメリットが大きいだけでなく、サステナブルな社会に貢献するという視点でも重要なことだと考えています。 杉山:エネルギー事情として、太陽光発電は「売電」よりも「自家消費」がお得な時代ですね。清水:確かに今は買い取り価格の関係で売電が安くなっているので、自家消費で経済性を担保することが大切です。当社の「ハイブリッド給湯システム」では、日中に太陽光の電気をヒートポンプで効率よく使いながら入浴タイムまでにお湯をタンクに貯めておき、それでも湯量が足りなくなったらガスのエコジョーズでちょっと沸かすという仕組みなので、とてもスマートなのです。しかし、そういった説明を、工務店やハウスメーカーなどが完璧にこなすのは難しいものがあります。ガス器具だけでなくトイレやシステムキッチンなどの多彩な製品を抱えるなか、毎年最新機種の特長を把握する余裕はありません。そこは我々が、デジタルコミュニケーションツールを通して、エンドユーザーにより直接的なサポートをすべきところなのです。 杉山:ノーリツのハイブリッド給湯システムの一番のメリットは何でしょうか。清水:強みは経済性と緊急時の対応です。まずプロパンガスをお使いの一般的な地域のご家庭では、年間でおよそ8万円*の節約が可能です。「ハイブリッド給湯システム」は使用するエネルギーが分散しているので、仮に停電しても、ガスが供給されている限り太陽光発電や蓄電池を使いながらお湯が出せます。逆にガスが止まっても、ヒートポンプが動くのでお湯を貯めることができます。さらにタンクに貯まっているお湯は、緊急時は抜けるようにしてあるので、安心感はより高まります。そういったレジリエンスの部分でも、大きなメリットがあります。日本は災害の多い国ですから、“ハイブリッドならではの柔軟な強さ”は、今後ますます重要になると思います。*経済性は使用状況により変動します。 ハイブリッド給湯システムの3つの特長 ① 経済性と環境性を高次元で両立させた次世代の給湯システム(サステナブル)② ガスと電気が使えて、貯湯タンクもあるので災害時に強い(レジリエンス)③ 太陽光発電との相性が良い(ネット・エネルギー・ゼロ・ハウス) お客さまごとのライフステージに合わせたパーソナルな提案が可能に 杉山:そういった、強みの訴求に課題を持たれていた「ハイブリッド給湯システム」の販促にあたり、当社のパーソナル動画を採用していただいた背景や理由をお聞かせください。清水:「ハイブリッド給湯システム」は、お客さまのライフステージや家族構成、使っている設備、地域などによって、コストパフォーマンスが変わってきますので、それを通り一遍等の動画で伝えることはできません。共同印刷さんのパーソナル動画を選んだ決め手は、コストシミュレーションの条件を細かく設定できる点です。簡単なアンケート形式で、家族構成や設備などを入力すれば、それぞれのお客さまに最適な動画を自動生成してくれる。そのお客さまに合った「適正な情報」だけを「適正なタイミング」で、つまり、住宅を購入する際に“給湯設備を選ぶタイミング”に、しっかりと最適な情報が得られる。しかもその情報はプリントすることもできるし、QRコードを保存すれば、いつでも動画を見返せる。こうした細やかな配慮も、とても気に入った部分ですね。 ユコアHYBRID パーソナル動画のアンケート入力画面 Webサイトのアンケートで「家族構成」「設備」「光熱費」に答えるだけで、瞬時に個々のお客さまごとの「動画商品プレゼンテーション」「光熱費シミュレーション」を生成して提供します。 「ユコアHYBRID パーソナル動画」サイトはこちらです。実際にお試しください。 パーソナル動画だからできること 杉山:パーソナル動画の一番のメリットはどのような点でしたか。 清水:やはり「全光熱費シミュレーション」の結果を(お客さまを待たさずに)、その場ですぐに出せるところですね。このパーソナル動画を導入する前までは、お客さまから事前に必要情報をいただいて、それを元に私どもや販売店が既存の経済性シミュレーションシステムを共有し、計算をして紙に出力してご提示していました。パーソナル動画の導入後は、その労力がなくなり、販売店との連携も格段にしやすくなりました。音声やビジュアルを使ったわかりやすい動画で、商品説明と年間コストの目安を同時にご提示でき、さらにそれを紙に出力して持ち帰っていただける。デジタルと紙の良さのいいとこ取りができますよね。 「OneDougaクラウド」パーソナライズド動画の採用理由 ①   システムの優位性 お客さまごとの「光熱費シミュレーション」を手作業から自動化できた。「光熱費シミュレーション」の条件を細かく設定できるので、提案精度を上げられる。 ②   デジタルマーケティングの利便性 Webからの動画配信により、詳しい製品特長や経済性を、効率的にお客さまに伝えられる。販売店や工務店などの流通向け販促支援ツールとしても最適。 ③   ユーザーエクスペリエンスの向上 お客さまの使用環境や要望をアンケートで答えれば、瞬時にパーソナライズされた動画プレゼンテーションを受けられる。パーソナル動画による「商品情報」「光熱費シミュレーション情報」はプリント可能で、QRコードを保存すれば、いつでも見返しが可能。 カスタマージャーニーを重ねて最適なコンテンツを創る 杉山:パーソナル動画の導入にあたり、こだわった点や苦労された点をお聞かせください。清水:やはりシナリオ作りです。どのようなストーリーを立てて、どういう質問へ絞り込んでいくか。カスタマージャーニーを経ていくことで、より様々なお客さまの生活スタイルを思い浮かべて、試行錯誤を重ねました。そこからさらに回答内容と商品をマッチングさせるマップを作成し、最終的には34通りのシナリオパターンに行き着きましたが、ここに至るまでもかなりの苦労がありました。家族構成や家の設備など、お客さまに入力していただく条件を細かくすればするほど、より正確な診断結果にはなりますが、細かくし過ぎるとURLも入力操作も複雑になりますし、お客さまや工務店などの労力が増えて離脱率も高くなります。けれどもハイブリッド給湯システムの場合は、家族構成や太陽光発電の有無だけではなく、床暖房や空調設備の有無でも診断結果は変わりますし、電力会社やガス会社、地域指数なども影響してくる。そこから重要な設問だけをピックアップして、お客様が短時間でサクサクと入力できるように整理していく。この辺りのバランス取りに、最も注意を払いました。 流通からも消費者からも評価されるコンテンツ 杉山:実際にパーソナル動画をお使いになって、社内や流通・工務店などからの評価や満足度は、いかかでしょうか。清水:評判は全体的に良いですね。特に、工務店やハウスメーカーなどに出入りしている営業部隊からの評価が非常に高いと聞いています。操作が簡単な上、今まで時間をかけてお客さまに口で説明していた大量な情報を、パーソナル動画を見ていだだくだけで、正確にお伝えできるのが良かったようです。Webでの、このパーソナル動画の視聴維持率は70%くらいありますから非常に高いです。当社にはそれ以外の動画コンテンツも色々とありますが、そちらの視聴維持率と比べても数値は高く、それだけパーソナル動画は、しっかりターゲットに合った動画に仕上がっているということだと思います。かなり簡潔に作っているとは言え、プロモーション動画としては長尺だと思いますから、普通だったら離脱されてしまう。欲しい情報が、シンプルにわかりやすく提供できているという証拠だと思いますね。 杉山:極めて高い視聴維持率ですね。パーソナルに提供するコンテンツへのニーズの高さと、わかりやすさの証明ですね。 社会課題を解決し、未来の給湯器戦略を共につくるために 杉山:今後に向けてのマーケティング課題や抱負についてお聞かせいただけますか。清水:もっと幅広いお客さまに、ハイブリッドの良さを伝えて行きたいですね。この分野は、現状ではサブユーザーであるビルダー、ハウスメーカーなどに採用していただいて販売が成り立っている商品です。直接お客さまが、例えば設備交換の際に、ご自身で調べて選んでいただくというところまでは、まだ十分に到達できていません。今後は、世界の意識が、ますます脱炭素社会へ向かっていくのは間違いありません。当社としても、カーボンニュートラルやSDGsに貢献できるハイブリッドの市場を広げていきたいと考えています。 そのためには、「興味関心」から商品の「理解検討」、そして「購入」に至るまでの動線をプロモーションのなかにしっかりと作り込んでいく必要があります。特にハイブリッドのような複雑な商品は、興味関心を持っていただくことが大切です。そこが強化されれば、パーソナル動画の有用性もさらに高まりますから。 杉山:では最後に、共同印刷に対するご要望などがあればぜひお願いいたします。清水:昨年末に5分で見られるインセンティブ付きの動画キャンペーンを行いました。今後もそういったものをより幅広く展開していくつもりですので、また違った展開のパーソナル動画をご提案していただけるとありがたいです。加えて共同印刷さんは、イベント系のノウハウを含めたトータルなプロモーションにも強いので、そこにも期待しています。我々は毎年多くの会場で「ガス展(ガス機器の展示・実演・販売イベント)」に参加しいるので、その度に什器などの出し入れを繰り返しています。以前は小さな7インチくらいのモニターなどを使っていましたが、昨年からはコロナ対策もあって、サイネージくらいの大きさのモニターを導入して、「無人ガス展」「無人接客」などを一部地域でトライアルしました。こうした無人接客型のツールも、これからより充実させていきたいので、共同印刷さんの「デジタルゴンドラ(配信型デジタルサイネージ一体什器)」と、お客さまに合った情報が自動生成できるパーソナル動画などを絡めた“複合的なご提案”をお願いしたいです。 デジタルサイネージ一体什器Digital Gondola 大迫力のデジタルサイネージ+販売什器+クラウド配信でニューノーマル時代の売り場とPOPの課題を一挙に解決します。 詳細はこちら 杉山:これからも貴社のマーケティング課題解決のために、よりお客さまに寄り添ったトータルなソリューションをご提案させていただきます。本日はお忙しいところありがとうございました。 株式会社ノーリツマーケティング本部 マーケティング企画部企画室長 清水 敬介 さま2003年 当社入社(宇都宮営業所配属)2013年 兵庫支店 営業課2018年 営業企画グループ2020年 マーケティング企画部 企画室 室長 お問い合わせはこちら 資料ダウンロードはこちら

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給湯器トップブランド 「ノーリツ」のマーケティング戦略
~「OneDouga」パーソラナイズド動画でBtoBtoCの課題を解決~
[前編]

写真左から株式会社ノーリツ マーケティング本部ブランドマーケティング推進室 宮田朝衣さま、同本部マーケティング企画部 企画室長 清水敬介さま、共同印刷株式会社 OneDougaチームリーダー 磯野周司、同チーム 満尾崇 給湯器のトップブランドとして高い認知度を誇る株式会社ノーリツさまは、住宅分野における暮しの豊かさだけではなく、宿泊・介護施設、工場などの非住宅分野においても、温水事業を中心に、幅広く事業を展開されています。今回は、同社マーケティング本部 マーケティング企画部 企画室長の清水敬介氏に、自社の成長戦略と、今後の展望、さらに共同印刷開発の「OneDougaクラウド」パーソラナイズド動画を、現場でどのように活用いただいているかについて、共同印刷Hint Clip編集長の杉山が取材しました。取材内容は前後編に分けてお届けします。まず前編では、ビジネスモデルやマーケティング戦略におけるデジタルコンテンツの重要性について伺いました。 https://www.noritz.co.jp/product/kyutoki/hybrid/ ガス給湯器のトップメーカー、ノーリツのビジネスモデル 杉山:まずはノーリツさまの事業概要について教えてください。清水:事業領域を大きく分けますと3つです。1つ目は「温水分野」で、家庭用と業務用それぞれの給湯器の製造販売。2つ目は「厨房分野」です。これは、システムキッチン用のビルトインコンロやレンジフードなどの製造販売が中心です。そして3つ目が、「アフターサービス」です。製品をお使いいただいているお客さまを対象に、修理・点検などを行います。現時点での事業の最も大きな柱は「温水分野」ですが、今後のビジネスの展開の起点になりうるタッチポイントとして、「アフターサービス」を、我々は非常に重要視しています。 杉山:貴社の歴史でも、「温水分野」が一番長く、事業の中核になっているのですね。清水:創業は1951年で、「お風呂は人を幸せにする」という考え方を原点に、風呂釜からスタートしました。この考え方は現在も企業アイデンティティの核になっており、大切にしています。単純に機器を製造して販売するだけではなく、お風呂の価値、入浴する価値を見つめ直して、新しい「入浴文化」を発掘して社会に広めていくことも我々の重要な使命のひとつだと考えています。この取り組みの一環として、水道局や大学生とのコラボレーションした「おふろ部」など、若者の入浴促進につながるようなデジタルコンテンツなどを積極的に配信しています。 杉山:基盤である「温水分野」では、家庭用だけでなく業務用でも新たな事業領域への挑戦をされていますね。貴社の成長戦略についてもお聞かせください。清水:おかげさまで当社は、国内の給湯器市場で高いシェア率を維持しており、なかでも業務用のシェア率は約6割をいただいています。しかし、日本の国内市場全体の成長は限られていています。今後の企業の持続可能性を考えたうえで、近年は非住宅分野へも力を注いできました。非住宅分野というのは、宿泊施設や介護施設、浴場施設などの商業施設のことで、ノーリツの業務用給湯器は、これらの施設にも大変適しています。営業中の施設などでお湯を止めないための機器保守点検の推進など、一層のサービスの多様化を図っていきます。 商流はBtoB、コミュニケーションはBtoC 杉山:より具体的なマーケティング戦略を伺う前に、まずは清水さまが所属されているマーケティング企画部の業務について教えてください。清水:基本的にすべての商品企画から販売企画までを受け持つので、バリューチェーンの始まりと付加価値創出の役割を担っている部署です。また、部内には、ブランドマーケティング推進室も設置していまして、主にブランディングからプロモーションまでを担当しています。 杉山:ちなみに一般のお客さまは、どのようなお店で貴社製品を購入されるのでしょうか。ガス機器などの一般的な商流について教えてください。清水:当社のようなガス機器メーカーは、お客さまに対する直接的な販売はしておりません。ガス器具や住設機器販売店などの住設卸を通して、工務店やハウスメーカーなどがお客さまに販売するという流れが基本となります。メーカーショールームにお客さまがいらっしゃる場合も、基本的には工務店やハウスメーカーなどからの紹介を受けて来店されます。そこで商品詳細についてご説明したり、ご要望に応じたプランを立てて、その情報を再び販売店へお返しする流れです。一方で最近は、家電量販店やホームセンター、Web通販店からお客さまが直接購入する流れも出てきました。 [ガス給湯器・住設機器の主な商流イメージ図]  制作:HintClip編集部 杉山:商流においてはBtoBが基本ということですが、コミュニケーションはどのような形が求められているのでしょうか。清水:商流は従来通りのBtoBが基本です。ただ、こうした流通経路の場合、どうしても商品の情報や魅力の伝わり方はどんどん薄まっていきます。伝言ゲームのような状態ですね。ですから近年は、商品情報をよりしっかりとお客さまへ直接お届けするために、WebやSNSでの展開、動画などを使ったBtoCのコミュニケーションやプロモーションにも力を入れています。すでに、社会全体がデジタルコンテンツや動画によって、欲しい情報や商品を見つけていく時代になっていますから。 杉山:コミュニケーションはwebを介したBtoCに変わりつつあるということですね。確かに近頃は、ガス器具販売店や工務店にカタログが置かれる機会も減っているように感じます。現場ではどのようなセールスがされているのでしょうか。清水:我々の製品は説明が難しく複雑な構造ですから、カタログだけでは、販売店においてもお客さまにおいても、なかなか理解しにくいという課題がありました。一般家電のように買って帰ってすぐに利用できるわけでもないですし、しかも一度買って設置工事したらおしまいという商品でもありません。長寿命ではあっても、機械である以上、いつかは必ず買い替えなくてはいけません。特に給湯器は、今も「故障買い替え」がまだまだ多くなっています。故障の場合は、すぐに買い替えが必要なので、スピード勝負になります。地域のガス事業者さまがすぐにお客さまの元へ飛んで行って、後継機へ買い替えるというパターンになりがちです。長年使っていただいたお客さまであるにもかかわらず、最適な機種の選択機会が狭められます。当社からすれば商機をロスするリスクも大きくなります。そこで、流通事業者さまと共に、お客さまへ「故障前買い替え」をご提案することを強化しています。買い替えまでに時間があれば、多様な付加価値の付いた新機種をゆっくり検討していただくことができますからね。そして、こうした提案にこそ、情報伝達力がある「動画」が有効なツールだと考えていました。 [ハイブリッド給湯システムの仕組み図]経済性と環境性を高い次元で両立させた次世代の給湯機。ガスと電気の二つのエネルギー利用と貯湯タンクを持つことから災害時にも強さ(レジリエンス)を持つ。 パーソナルな動画でコミュニケーション課題を解決 杉山:そういった機会において、デジタルコンテンツが役立っているということですね。清水:選ぶ側のお客さまはもちろん、売る側にとっても、今やデジタルコンテンツは欠かせない存在です。工務店やハウスメーカーは、ガス器具以外にも幅広い商品を扱っていますから、あらゆる知識を持たねばならない。必然的に製品知識は広く浅くになってしまいます。一方お客さまにとっても、不具合などが起こらない限り、10年15年は殆ど本体に触れもしない商品ですから、製品知識を更新する機会も少ない。商品動画などのデジタルコンテンツは、そういった両者の架け橋として、リアルな販売機会においても有効に機能してくれます。今回、共同印刷さんに開発していただいた「ハイブリッド給湯システム」向けパーソナル動画は、それらの最たるものかもしれませんね。メーカー営業担当者の代わりに、製品説明から導入後のコストシミュレーションまで明快にこなしてくれるわけですから。 杉山:この数年でガス機器全体のスペックは一層上がっているので、正しく、簡単に情報を伝えるコミュニュケーションの重要性はますます高まっているといえると思います。清水:特に環境性能は大きく向上していますし、今後も企業姿勢として追求していく部分です。けれども残念なことに、この環境性能は、お客さまには体験値として伝わりにくいところです。環境性と経済性は一体ですが、「これだけエコになりましたよ」とご説明してもイメージしにくい。「これだけランニングコストが下がりますよ」とご説明すれば、皆さん理解してくださいます。ですが、お客さまごとで使用環境は違いますから、絶対的な数字まではご提示しにくい。ここもまた、当社の課題でした。パーソナル動画では、お客さまの使用環境、家族構成や居住地区によって異なるシミュレーションが可能です。パーソナルな「商品情報」や「コストシミュレーション」を手軽で提供できることが我々のマーケティング戦略上、大きな武器になると感じ、今回、一緒にトライしてみようと考えました。 杉山:確かに正確な価格差の提示は難しいところですよね。競合他社も、同じような悩みを持っていらっしゃると思います。清水:おっしゃる通りですが、経済的価値などについてはできるだけ明確にお伝えする工夫が不可欠だと考えています。そういった課題と向き合い続けるためにも、パーソナル動画は重要なツールですね。また、ノーリツの給湯器には除菌ができる製品があります。これも、お客様の目線では効果が分かりにくい(笑)。こうした目では見えにくい付加価値を、営業担当者の代わりに分かりやすく簡潔に説明してくれるアシスト的なコンテンツも、我々や販売店、お客さまにとっても、大変重要です。スムーズなBtoBtoCの関係構築においても、デジタルコンテンツの役割は大きいです。 杉山:このコロナ渦において、デジタルコンテンツはどのように役立ちましたか。清水:ハウスメーカーや工務店などの展示場などでは、コロナ感性対策として「接客時間」をできるだけ短くしていますが、どうしてもリアルな接客は発生します。そこで、双方の安全に配慮しながら、できるだけ簡潔なご案内ができるよう、会場にモニターを数十個用意しました。モニターの中にはパーソナル動画やデモアプリなどが入っているので、お客さまはコスト診断や商品動画視聴のほか、実際のお湯張り方法などの使用法も体感できるようになっているので、とても分かりやすいと好評でしたね。 ◆後編に続く ノーリツさまが、新たな領域を切り開くために求められるマーケティング戦略と、デジタルコンテンツの可能性が示唆された貴重なお話でした。後編では、「OneDougaクラウド」パーソラナイズド動画が、ノーリツさまの戦略に果たした役割と実際の効果を中心に、今後のデジタルコンテンツの可能性についてお聞きします。 株式会社ノーリツマーケティング本部 マーケティング企画部企画室長 清水 敬介 さま2003年 当社入社(宇都宮営業所配属)2013年 兵庫支店 営業課2018年 営業企画グループ2020年 マーケティング企画部 企画室 室長 お問い合わせはこちら 資料ダウンロードはこちら

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